●エスプレッソ用の豆挽き(グラインダー比較)
エスプレッソ用の豆挽きはどうするの?
(簡単に言えば…)
ここでは、グラインダーでどの程度細かく豆が挽けるかについて、豊富な写真と図表つきで説明しています。グラインダーの購入を検討している方は参考にして下さい。掲載されていないグラインダーをお持ちの方の情報提供も募集しています。
(難しく言えば…)
エスプレッソ用には豆を「細挽き」あるいは「極細挽き」にしますが、この用語は相対的なものであり、どの程度が「細挽き」でどの程度が「極細挽き」かはメーカーによって異なります。グラインダーの購入を検討する際にも、「この機種だったらエスプレッソ用に挽けるのか」「この機種よりあの機種の方が細かく挽けるのか」とお悩みの方も多いと思います。
そこで、豆挽きの度合いを少しでも客観的に比較できるよう、ふるいを使って測定してみることにしました。最終的にどの程度の挽き具合がベストかはマシンの機種によっても豆の種類によっても異なるので一概には言えませんが、比較の参考になれば幸いです。
※ このページには高度な内容も含まれています。エスプレッソが初めてという方で、初めてこのサイトを訪問されている方は、まずは次の「ミルク」のページ以降を先にご覧になることをお勧めします。
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1.挽き具合の測定方法
エスプレッソ用の豆挽きには「粒子の大きさ」「粒子の均質さ」「粒子の形状」が問題になります。
(1)「粒子の大きさ」
通常我々がイメージする「挽き具合」とは「粒子の大きさ」を意味します。しかし、実際にコーヒー豆をグラインダーで挽いた場合、挽かれた粉の一粒一粒が全て同じ大きさになっている訳ではありません。
(2)「粒子の均質さ」
いわゆる「粗挽き」の豆であっても、その中にはより細かい粉が多数含まれているのが普通です。極細挽きの粉や微粉がどの程度混じっているか、つまり粒子の均質さも重要です。
(3)「粒子の形状」
グラインダーの構造には様々なものがあり、個々の粉を拡大してみると、鋭く割られたものや鈍く潰されたものが混じっています。今回はこの論点には深く立ち入らず、必要に応じ補足説明します。
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| まず、測定用に食品用のふるいを購入しました。20メッシュ、30メッシュ、40メッシュ、50メッシュの4枚です。(メッシュとは、1インチ(2.54cm)の間に目の数が幾つあるかを示す数字です。針金の太さと目の間隔はJIS規格で規定されています。)
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| 20メッシュのふるい。 網目の大きさは約 0.84mm です。
(画面横幅が約 1cm。) |
| 30メッシュのふるい。 網目の大きさは約 0.55mm です。 |
| 40メッシュのふるい。 網目の大きさは約 0.37mm です。 |
| 50メッシュのふるい。 網目の大きさは約 0.29mm です。 |
ここでは、4枚のふるいによって「粗挽き」「中挽き」「細挽き」「極細挽き」「微粉」に分類します。但し、この呼び方とメッシュの関係はこのページ独自の用語法ですので注意して下さい。(できるだけ通常の用語法に合うようにメッシュを選んでいますが、多くの店で言う「極細挽き」は、ここでは「細挽き」の中に含まれます。)通常の用語法については、例えばこちら(百珈苑)を参照してください。
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豆の挽き具合(凡例)
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20mesh |
30mesh |
40mesh |
50mesh |
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| 0.84mm以上 |
0.84〜0.55mm |
0.55〜0.37mm |
0.37〜0.29mm |
0.29mm未満 |
| 実際にコーヒー豆を挽いてみる前に、試しに食塩とグラニュー糖で実験してみました。食塩やグラニュー糖の粒子も均一ではなく、粗い粒や細かい粒が混じっています。食塩の方がグラニュー糖よりも全体的に細かく、かつ粒度のばらつきが少ないことが分かります。 |
食塩の細かさ
グラニュー糖の細かさ
| それでは実際にコーヒー豆を挽いてみましょう。グラインダーの設定が同じでも豆の種類によって挽き具合は変わりますので、条件を揃えるために、ここでは「スターバックスコーヒー」の「エスプレッソ・ロースト」を用いることにします。 |
| まずは店頭で挽いてもらいましょう。店頭の業務用グラインダーでは、ポンプ式マシンには3番、直火式ポットには6番の設定がお勧めとされています。 |
エスプレッソ用の2種類の挽き方を比べてみました。その結果が次のグラフです。
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スターバックスの業務用グラインダー(設定6番:直火式器具用)
スターバックスの業務用グラインダー(設定3番:ポンプ式マシン用)
挽き具合の均質さが目を引きます。一見すると中挽きが70%と同じような構成ですが、直火式用の6番が粗め、ポンプ式用の3番が細めとなっています。実際には同じ中挽きの中でも6番は粗めの粒子が多く、3番は細かめの粒子が多いのだろうと思われます。
実際に飲み比べてみると3番と6番は結構違います。この計測方法でも分からない程度の違いや、細挽き・極細挽きの粒子との微妙な配分の違いが大きな違いをもたらしていることが分かります。
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4.いよいよ家庭用グラインダー
それでは、いよいよ家庭用グラインダーで試してみます。
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| まずはブラウンの家庭用グラインダー「KMM-30」を試してみます。一番粗い設定と一番細かい設定で挽き比べてみました。 |
ブラウン「KMM-30」(一番粗い設定)
ブラウン「KMM-30」(一番細かい設定)
さすがに大きな違いが出ました。一番粗い設定では粗挽きが多く含まれていますが、細挽きや極細挽きも結構あり、均質さに乏しい(大きさが様々である)ことが分かります。一番細かい設定では、中挽きを主体としつつも細挽きや極細挽きも多くなっています。
スターバックスの3番と比較しても、このグラインダーの一番細かい設定の方が細かいことが分かります。つまり、このグラインダーで適切な挽き具合を調節すれば、スターバックスの3番にほぼ相当する挽き方が可能です。ただし、均質さの点ではスターバックスの業務用グラインダーには及ばないでしょう。
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| 次にKRUPSの回転刃式グラインダー「Type 203」を試してみます。30秒かけて、回転刃式としては相当念入りに挽いてみました。 |
KRUPS「Type 203(回転刃式グラインダー)」
おやおや、これは相当に粗挽きですね。肉眼でも大きな粒が目立ちます。また、ブラウンの一番粗い設定と比較すると、粗挽きの粒子の多さが約2倍であると同時に、細挽きや極細挽きの粒子もほとんど同じであることが分かります。つまり均質さが極めてとぼしい(大きさがバラバラ)であることが分かります。
一般的に回転刃式のグラインダーは「細挽きにできない割に微粉が多い」「エスプレッソには適さない」と言われますが、実際に計測してみると、このままではエスプレッソに適さないことがグラフからもよく分かります。エスプレッソが目的であれば微粉が特に多いわけではありませんが、細挽きや極細挽きも多く含まれており、これではドリップやコーヒープレスにも本当は向いていない可能性があります。
但し、安価に入手でき、挽きたての新鮮さを手軽に家庭で楽しめるという利点は正当に評価されるべきでしょう。もし20メッシュのふるいを購入して粗挽きの粉(全体の約4分の1)を毎回除去すれば、エスプレッソにも十分通用する性能ではあります。
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5.そして各種の家庭用グラインダーは?
今後、各種の家庭用グラインダーについて、上記と同じ条件で実験を重ねていきます。引き続き2ページ目及び3ページ目をご覧下さい。各種グラインダーの機種のデータを掲載しています。結果一覧は4ページ目
に掲載しています。 |
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